自分用に比較しました。和訳はJSFのデータ内にあるファイルを参考にしています。
ペアはハンドブックに、アイスダンスはRequirements for Technical Rules with ongoing validity effective(継続的に有効な技術規程の要件)に記載されている事項が多いです。
シニアについての内容を比較しています。
目次
大まかな違い
ペアスピン | ダンススピン | |
---|---|---|
必須回転数 | 8回転 | 3回転 |
姿勢バリエーションとして |
2回転 | 3回転 |
レベル4を取るために 必要な回転数 |
8回転 | 6回転 |
足換え | 必須 (足換え前と後に 3回転ずつしていること) |
任意 |
姿勢変更 | 必須 | 任意 |
スピン中のリフト | レベルの特徴の一つ | 3秒以上、または3回転以上氷から離れると ダンスリフトであるとみなされる |
技としての定義
ペアスピン
- 両パートナーの足換えと姿勢変更が必須(足換えまたは姿勢変更がない場合はNo Valueで無得点)
- 最低でも2つの異なる基本姿勢が必要で、パートナー2人ともがその姿勢で2回転しなくてはならない
- 合計で8回転以上しなければいけない(不足した場合はGOEが減点される)
ダンススピン
- 任意のホールドでカップルが一緒に行うスピン
- 足換えはあってもなくてもよい
- 両パートナーが同時に、片足で続けて3回転すればレベルBをとることができる
基本姿勢の定義
ペアスピン
- キャメル姿勢:フリーレッグが後方に位置し、その膝がヒップ(hip=骨盤あたりの出っ張っているところ)より高い姿勢
- シット姿勢:スケーティングレッグの大腿部が少なくとも氷と平行な姿勢(ペアシットスピンにおいて、女性のフリーレッグが後方で男性のフリーレッグが前方の場合、女性のスケーティングレッグの膝が90°以上曲がっているときに、女性のシットの基本姿勢に到達したとみなされる。)
- アップライト姿勢:キャメル姿勢ではない、スケーティングレッグを伸ばしたまたはわずかに曲げたいずれの姿勢
ダンススピン
- キャメル姿勢:スケーティングレッグをまっすぐまたはわずかに曲げて、上体は前方に、フリーレッグは伸ばしてまたは曲げて水平かそれより高い位置で行う。
腰(waist=腰のくびれたところ)のラインが水平でない、および/または、体の中心が水平ラインより45°を超えて高い場合、その姿勢はアップライト姿勢とみなされる。
スケーティングレッグの大腿部とすねの角度が約120°未満の場合は、その姿勢はシット姿勢とみなされる。 - シット姿勢:スケーティングレッグを曲げて片足でしゃがみ、フリーレッグは前方、横、もしくは後方に出して行う。
スケーティングレッグの大腿部とすねの角度が約120°以上の場合は、その姿勢はそれぞれを特徴づける基準により、アップライト姿勢またはキャメル姿勢であるとみなされる。 - アップライト姿勢:スケーティングレッグをまっすぐまたはわずかに曲げ、上体は(垂直軸の近くで)直立か、後ろに反るか、横に曲げるかして行う。
スケーティングレッグの大腿部とすねの角度が約120°未満の場合は、その姿勢はシット姿勢とみなされる。
レベルの特徴
ペアスピン
以下の特徴を1つ満たせばレベル1 … 4つ満たせばレベル4となる。
- 2人合計で3種類の難しい姿勢バリエーションで、うち2種類は非基本姿勢でもよい(各パートナーのそれぞれのバリエーションは別々にカウントされ、各パートナーは少なくとも1つは難しいバリエーションを行わなければならない)
- パートナーの一方または両方の難しい入り方かフライングの入り方
- 難しい出方
- 両方向のスピンをただちに行うこと
- いずれの姿勢/バリエーション、足(キャメル姿勢、シット姿勢、難しいアップライト姿勢)の変更なしに最低6回転すること
- 女性をリフトしたまま男性が片足で最低2回転すること
ダンススピン
難しいバリエーションは、少なくとも3回転続けて行われた場合に、レベルとして認められる。
レベル3または4は、各パートナーが少なくとも1つ難しいバリエーションを実施した場合のみ検討される。(難しいバリエーションの例はISU Communication 2569の6ページに記載)
ベーシックレベル DSp - 3回転 |
レベル1 DSp - 3回転 |
レベル2 DSp - 3回転 |
レベル3 DSp - 3回転 |
レベル4 DSp - 3回転 |
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ダンススピン:スピンのどのパートでも、両パートナーが同時に片足で最低でも連続3回転すること | いずれの基本姿勢の中から1つの難しいバリエーション または スピンの異なる回転方向 |
2つの異なる基本姿勢の中から2つの異なる難しいバリエーション または いずれの基本姿勢の中から1つの難しいバリエーション かつ スピンの異なる回転方向 |
3つの異なる基本姿勢の中から3つの異なる難しいバリエーション または 2つの異なるの基本姿勢の中から2つの難しいバリエーション かつ スピンの異なる回転方向 |
3つの異なる基本姿勢の中から4つの異なる難しいバリエーション(少なくとも2つの異なる難しいバリエーションをパートナーが同時に行う) かつ 入り方の特徴、出方の特徴、ミドルの特徴のいずれか または 3つの異なる基本姿の中から3つの異なる難しいバリエーション かつ スピンの異なる回転方向 かつ 入り方の特徴、出方の特徴、ミドルの特徴、2度目の異なる回転方向のいずれか |
難しい入り方(の特徴)
ペアスピン
スピンのエントランスはスピン直前の準備であると定義され、スピンの始まりを含むことがある。エントランスはスピンのバランス、コントロール、実施に大きな影響を与える必要がある。両パートナーとも実施しなくてはならない。
ダンススピン
以下の内のどちらか一方
- 明らかな準備動作のない予期せぬエントリー
- ダンススピンの直前に行われ、両パートナーが実行する複雑で創造的なステップおよび/または動作の連続的な組み合わせ。
難しい出方(の特徴)
ペアスピン
リフトまたはスピニングムーブメントで出る、イグジットを明確に難しくする革新的な動き。イグジットはスピンのバランス、コントロール、実施に大きな影響を与える必要がある。この特徴は、女性を氷上に戻す必要なく、リフトされた姿勢のまま直接続けることができる。
ダンススピン
以下の内のどちらか一方
- ダンススピンの直後にそれぞれのパートナーが行う複雑で創造的なステップおよび/または動きの連続的な組み合わせ。
- 回転している足からのランニングエッジを同時に、両パートナーがホールドした状態で、シームレスかつ正確に実行した。
まとめ
フィギュアスケート未経験者の所見ですが、レベル4を取るのが難しいのはペアスピンなのかな、と思います。
ダンススピンは基本姿勢や難しいバリエーションの制約が多いと感じました。